9月4日(日)、第5戦 モビリティリゾートもてぎにて決勝レースを迎えました。
薄曇りながら晴天のもと、もてぎには1万人のファンが訪れ、賑わいをみせるなか午前11時、決勝レースのスタートが切られた。Porsche Team EBI WAIMARAMA は”ストラテジスト”の千代が考え抜いた作戦をもとに、千代自らがスタートドライバーを務めた。レース序盤、ST-Z クラスのライバルたちは激しい争いを展開していくが、千代は自らのペースを守りながら戦いを進めていく。もてぎはブレーキとタイヤに厳しく、また暑さもある。消耗が激しいコースだが、ポルシェ718 ケイマン GT4 RSクラブスポーツの特性を理解している千代は、ブレーキとタイヤをセーブしながら戦況を見極めると、9周目に1台をパス。14周目、17周目にひとつずつポジションを上げ、トップを走る#21アウディに狙いを定めた。もてぎが得意な若手が駆る#21アウディだが、千代はサイド・バイ・サイドのバトルを仕掛け、23周目についにこれをオーバーテイク。ST-Z クラスのトップに出る。千代はその後もマージンを広げ、1時間半近いロングスティントをこなすとピットイン。山野直也にステアリングを託した。
山野はステディな走りでリードを守りに行くが、交代して5周ほどを過ぎたころ異変が襲った。718 ケイマン GT4 RS クラブスポーツは市販車同様、7速のデュアルクラッチトランスミッション『PDK』を使用するが、山野のドライブ中、1速、3速、5速、7速と奇数ギアしか入らなくなってしまったのだ。46周を終え山野は一度ガレージに戻りチェックを行い、ふたたびピットアウトしたが、やはり症状が治らない。ポルシェセンターのディーラーメカニックたちは急ぎトラブルを特定するべく市販車のデータももとに調査を行い、再度山野を呼び戻した。ここで718 ケイマン GT4 RS クラブスポーツにPC を繋ぎコンピューターのエラーを解決すると、再コースインした山野から「直りました!」と無線が入る。ただ二度の作業で大きな遅れを喫してしまった。優勝争いは絶望的で、ここからは淡々と追い上げを図るレースとなってしまった。山野はふたたび2分5〜6秒台にラップを戻し、78周を終えピットイン。KIZUNAに交代する。
レースは後半に入りコンディションも変化しつつあったが、KIZUNAは連続して2分7秒台をマークするなど好調なペースで周回を重ね、105周にピットイン。チェッカードライバーの大草は交代後2分03秒504 というタイムを記録するなど好ペースのまま132周のチェッカーを受けた。結果は4周遅れの7位。タラレバは禁物だが、二度のガレージインがなければ埋まっていたギャップだ。決勝中のペース、特にKIZUNA の今回のペースがあれば、昨年の再現も可能だった。それだけにトラブルが悔やまれる一戦となった。シーズンは残り2戦。持てるパフォーマンスを結果にできるチャンスは少なくなってきた。
今後ともPorsche Team EBI WAIMARAMAへのご声援をよろしくお願いいたします。
チーム名:Porsche Team EBI WAIMARAMA
マシン名:WAIMARAMA EBI Cayman GT4 RS
ゼッケン:#22
ドライバー:KIZUNA / 千代勝正 / 山野直也 / 大草りき