スーパー耐久シリーズ2022 Powered by Hankook
第7戦 鈴鹿サーキット

 

 

スポーツ走行 11 月24 日( 木)/ 専有走行 11 月25 日( 金)

 

2022 年、新たに718 ケイマン GT4 RS クラブスポーツを投入し、開幕前のクラッシュ等多くの苦難を乗り越え戦ってきたPorsche Team EBI WAIMARAMA。第3戦SUGO では表彰台も獲得したが、シーズンを通じてトラブルが多かった。また第6戦岡山は、AドライバーのKIZUNA がやむを得ない事情で参加できず、チームとして不参加に。迎える第7戦は、チームにとってもひさびさのレースとなった。早くもシーズンは最終戦。開幕戦と同じ鈴鹿サーキットが舞台で、この一年戦ってきた集大成としてもうってつけのサーキットと言えた。そんな週末に向け11 月24 日( 木) の特別スポーツ走行からPorsche Team EBI WAIMARAMA は走行をスタートさせることになったが、この日まさかの報せがチームに届いた。AドライバーのKIZUNA が家庭のやむを得ぬ事情のため、さらにBドライバーの千代勝正が新型コロナウイルス感染症の濃厚接触者となってしまったため、レースに参加できなくなってしまったのだ。

 

4人体制がいきなり2名での参戦に。とは言え、スーパー耐久機構は事情を汲んで参加を認めてくれることになり、チームはドライバー変更を申請。山野直也がAドライバー、大草りきがBドライバーとなった。ただ山野はこれまでの実績でAドライバーにはなれないため、レースでは60 秒のペナルティストップが課されてしまうことになった。そんな逆境を跳ね返すべく、山野と大草は2日間3セッションの走行を進めていった。幸い、クルマの感触は良好だ。

 

 

ウォームアップ/ 公式予選 11 月26 日( 土)

 

曇り空となった予選日、午前に行われたフリー走行で大草、山野とドライブした後、午後1時からの予選に臨んだ。ふだんC、Dドライバー予選で決勝に向けた予選を行っているふたりだが、今回はニュータイヤを履き全力のアタックを行う。まずAドライバー予選に臨んだ山野は2分11秒796 を記録し、トップタイムを記録する。当然まわりはジェントルマンドライバーたちだけに当然の結果でもある。しかし続くBドライバー予選でも、今度はこの日誕生日だった大草が2分10 秒745 というタイムをマーク。これはなんとコースレコードタイムで、Bドライバーとしてアタックしたプロたちを相手にPorsche EBI WAIMARAMA Cayman GT4 RS のスピードを見せつけた。最終的に、合算タイムで今季初のポールポジションを獲得してみせた。

 

 

決勝レース 11 月27 日( 日)

 

迎えた11 月27 日( 日) の決勝レース、56台もの車両が出走する5時間の長丁場をふたりで走り切らなければならず、かつ60 秒のペナルティストップがある。ピットレーンでのロスタイムを含めて約1分半強。トップ争いができるスピードがあることは間違いないが、このロスをいかに取り返すかの戦いに臨んだ。大草がスタートドライバーを務めた午前10 時45 分からのレース。1周目からコースオフ車両がありフルコースイエローとなるなど、レースは荒れ模様となっていく。そんななか、まずは6周目にピットインし、ピットロード前端の規定のエリアで60 秒ストップをこなした。ピットレーンのロスタイムを含めて1分30 秒ほどを擁するが、まずはしっかりと義務を果たすと、追い上げをスタートさせた。一度は大きくポジションを落とした大草だったが、他車両のストップがPorsche EBI WAIMARAMA Cayman GT4 RSに大きな幸運を呼び込む。開始から40 分が近づくころ、130R 手前でST-5 車両がストップ。フルコースイエローからセーフティカーに切り替えられたのだ。この間に、60 秒のストップのロスタイムを大きくリカバーすることができた。

 

大草はセーフティカー解除後、好ペースで1時間28 分を走り山野に交代する。チームも大草の好走に応えるかのようなピットワークで山野を送り出した。その後もフルコースイエローが多発する荒れたレースとなった第7戦ではあったが、Porsche EBI WAIMARAMA Cayman GT4 RS は快調そのもの。山野はレース半分過ぎとなる2時間40 分まで走ると、この頃にはST-Z クラス首位を走っていた#885 GR Supra に追いついていった。その後、ふたたび大草に交代した後の62 周目、ついにPorsche EBI WAIMARAMA Cayman GT4 RS は#885 GR Supra を逆転。トップに立つ。ただ、今季は第2戦富士SUPER TEC 24 時間レースでもレースを大きくリードしながら、リタイアの憂き目にあっていた。

 

しかし今回の最終戦はそんな心配もどこ吹く風。レースも残り50 分というタイミングでピットインした大草は、ふたたび山野にステアリングを託すと、チェッカーフラッグまで山野は危なげなく走り切り、見事トップを守ったままチェッカーフラッグを受けた。今季これまで苦しんできたPorsche EBI WAIMARAMA Cayman GT4 RSにとっての嬉しい今季初優勝となった。セーフティカーの幸運があったとはいえ、レースウイークはじめの思わぬ困難を跳ね返しての優勝にチームは喜びに沸いた。KIZUNA、そして千代に良い報告ができたことは間違いないが、次回はふたりとともに優勝を勝ちとりたい……。チームには今季最終戦にして、2023 年に向けて新たな目標を立てることになった。

 

 

皆様のご声援のおかげで第7戦 鈴鹿サーキットを優勝することができました。

 

EBI GROUPでは、今後もモータースポーツ活動に力を入れて参ります。

応援いただいた皆様誠にありがとうございました。

 

 

 

チーム名:Porsche Team EBI WAIMARAMA

マシン名:WAIMARAMA EBI Cayman GT4 RS

ゼッケン:#22

ドライバー:山野直也 / 大草りき