スーパー耐久シリーズ2023
第7戦 ファイナル 富士4 時間レース

 

STEL 専有走行

3月に三重県の鈴鹿サーキットで開幕した2023年のスーパー耐久シリーズも、いよいよ今季最終戦を迎えた。舞台となるのは、今季2回目の開催となる静岡県の富士スピードウェイ。第2戦富士SUPER TEC 24時間レースの舞台ではあるが、今季は最終戦として4時間レースが開催される。Porsche Team EBI WAIMARAMA は、今シーズンここまでトラブルが多く、表彰台を獲得することができていない。十分なスピードを示しているにも関わらず、大事なときにトラブルが出てしまう。特にここ2戦は連続でリタイアを喫しており、再発防止は急務。第6戦岡山ではフライホイールが壊れレースを失ったが、その修復を行い富士スピードウェイに乗り込んだ。このレースウイークは、10月9日(木)のスポーツ走行からライバルたちは走行を開始していたが、一般参加車も走るため無用なトラブルも多い。Porsche Team EBI WAIMARAMA は、11月10日(金)の午前9時から始まった専有走行1回目で走行をスタートさせた。この日の富士は曇り空で、走行後すぐにポツポツと雨が。チームは山野直也から走行を開始し、修復箇所をチェックし、今回Aドライバーとして復帰した北園将太に交代したものの、すぐに雨が本降りとなってしまった。一時ピットに戻った後、ふたたび山野から走行。北園に交代し1回目の走行を終えた。午後2時から行われた専有走行2回目も雨が続いており、山野と北園で交代しつつ、ウエットコンディションのなか25周を走り走行初日を終えた。

 

公式予選

迎えた走行2日目、11月11日(土)の予選日は当初の天気予報では曇りだったものの、午前9時05分からのウォームアップは曇り。濡れた路面が残るなか山野と北園が走行し、午後1時20分からの公式予選を迎えた。一時は天候が好転していたものの、この予選でもふたたびポツポツと雨が舞いはじめる難しいコンディション。そんななか、Aドライバー予選に出走した北園は、1分49秒674を記録。4番手と好位置につける。そして、続くBドライバー予選に臨んだのは、所用のためこの日チームに合流した千代勝正だ。今週初めてPorsche EBI WAIMARAMA Cayman GT4 RS CS をドライブしたにも関わらず、千代は1分50 秒591 を記録。合算で見事ポールポジションを獲得してみせ、Cドライバーの山野もきっちり予選を終えた。

 

決勝レース

1万6600 人という非常に多くのファンが集まるなか、迎えた11月12日(日) の決勝日。前日まで雨が降るコンディションだったが、この日の富士スピードウェイは曇り空となり、午後0時30分からの決勝レースは、ドライコンディションで迎えた。ただ気温、路面温度がかなり低い。Porsche EBI WAIMARAMA Cayman GT4 RS CSのスタートドライバーを務めたのは、今週初めてドライコンディションで走行することになった千代。とはいえ、チームが全幅の信頼を寄せるドライバーであり、その期待に応えるかのように、オープニングラップからトップを守ると、後続とのギャップを築いていった。今回は全クラス参加のレースということもありコース上は非常に混雑も激しいが、千代はそんななか危なげなくレースを進めていった。ただ、この後のピットストップでは、A ドライバーハンディキャップの10秒ストップをこなさなければならない。その分のギャップを築きたかったところだが、2番手につける#52 GR Supra、3番手の#885 GR Supra がバトルを展開しながらもペースが速く、なかなか思うようなギャップが築けずにいた。彼らのタイヤはPorsche EBI WAIMARAMA Cayman GT4 RS CSが履くものとは異なっており、決勝に強かった。Porsche EBI WAIMARAMA Cayman GT4 RS CSは30周を終え、まずは1回目のピットストップを行い、山野直也にステアリングを託した。ここでA ドライバーハンディキャップのための10秒が響き、ピットアウト後の順位は3番手。とはいえ、トップ2とはわずかな差しかなく、山野はしっかりとトップを追いながら周回を重ねていく。ただピットでのロスタイムを減らすべく、チームはタイヤ無交換作戦を行っていたが、その分なかなか思うようにペースを上げることができず。ただ山野は63 周までしっかりと走行。今度は第3スティントを北園に託した。レース後半になると雲も厚くなり、気温も下がっていくなか、北園はややペースに苦しんだほか、目前のラップダウンを避ける際にスピンを喫してしまうなど、やや苦しい展開となってしまう。ただ、このスティントでは他にもA ドライバーが走っており、北園は彼らに負けじと懸命にドライブ。自らのスティントとなる33 周を走りピットイン。ラストをふたたび千代に託した。終盤、2番手を走る#885 GR Supra とのギャップは10秒強。千代のスピードならば何かあればすぐに逆転できる差だが、そこは相手も強者。最後まで追いつくことはできず、Porsche EBI WAIMARAMA Cayman GT4 RS CSは3位でフィニッシュすることになった。優勝することはできなかったが、それでも心配されたトラブルは今回出ず、今季初表彰台でシーズンを終えることができた。苦しい一年ではあったが、この結果は将来に活きるはずだ。

 

 

皆様のご声援のおかげで第7戦、富士を3位で表彰台に立つことができました。

 

EBI GROUPでは、今後もモータースポーツ活動に力を入れて参ります。

応援いただいた皆様誠にありがとうございました。

 

 

チーム名:Porsche Team EBI WAIMARAMA

マシン名:EBI WAIMARAMA Cayman GT4 RS CS

ゼッケン:#22

ドライバー:北園将太/千代勝正/山野直也